夜空を舞う数百機~数千機のドローンが、光と音で壮大な物語を描くドローンショーは、全国各地で導入が進んでおり、自治体の祭りや観光地の集客・企業の記念行事でも注目を集めています。
しかし実際には、「どんな準備が必要?」「費用はどれくらい?」「法律の手続きが難しそう」といった不安を抱えて、開催に踏み切れない主催者も少なくありません。
そこでこの記事では、ドローンショーを開催するまでのステップを徹底解説します。
・ドローンショーを開催するためのステップ
・ドローンショー開催に必要な手続き
・ドローンショーは自主開催できるのかについて
・ドローンショーは業者に依頼するべきかについて
▼ドローンショーを動画で徹底解説▼
ドローンショーの進行ステップ

ここでは、実際にドローンショーを実施するまでの流れと、その中で自治体や企画主催者が理解しておくべきポイントを丁寧に紹介します。
それでは各ステップに分けて詳しく解説します。
1.企画・構成の立案
まずは「どんなショーにしたいか」というコンセプトのすり合わせから始まります。
イベントの目的(例:観光誘致、周年事業、復興支援など)や、伝えたいストーリーに合わせて、ドローンの動き・照明演出・音楽・ナレーションなどの要素を組み立てていきます。
主催者側の想いを反映しながら、プロの演出家と一体となって構成を練る点が、このフェーズの醍醐味です。
2.フライトシミュレーション・動作確認
構成が固まったら、ドローンに指示を与える飛行プログラムを開発します。
数百機規模のドローンが空中で正確に位置をとりながら動くには、ミリ単位の精度で作り込まれた動きが必要です。
コンピュータ上でシミュレーションを繰り返し、完成イメージを共有するとともに、安全性の検証も徹底します。
自治体イベントで重視される「安心・安全」への配慮が、ここに集約されています。
3.設営・現地での調整
ショーの実施当日または前日には、会場にドローン・制御設備・予備機材を搬入し、発着場所や観客導線を含めた全体の設営を行います。
現地でのGPS精度の再確認や、無線電波の干渉チェックも実施し、天候による変更にも柔軟に対応できる体制を整えます。
4.最終リハーサル
観客のいない状態で、ショーと同様の条件下でリハーサルを行います。
タイミングや照明の強度、ナレーションとの同期に問題がないかを本番さながらに検証し、万が一のトラブルに備えて予備ドローンの動作確認も欠かしません。
5.本番実施
いよいよ、ドローンが夜空に舞い上がり、光と音の共演が始まります。
数百機のドローンが緻密に編成され、空に花を咲かせたり、地元の名産やキャラクター、メッセージを描くその様子に、観客は思わず歓声を上げます。
会場が一体となり、忘れられない体験が生まれる瞬間です。
ドローンショー開催に必要な手続き
ドローンショーを安全かつ法令に則って開催するためには、以下の5つの手続きが必要です。
イベント前から終了後まで、段階を追って確実に実施しましょう。
手続き①機体登録の申請
屋外でドローンを飛ばすには、国土交通省のドローン情報基盤システム2.0への機体登録が必要です(100g未満の機体を除く)。
未登録で飛行させた場合、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性があります。
登録はオンラインでも可能で、申請から登録番号の発行までは1~2週間が目安です。
市販の機体は比較的早く処理されますが、自作機体は時間がかかる場合があります。
手続き②飛行場所に対する「飛行許可」申請
ドローンを空港周辺や人口集中地区などで飛行させる場合は、航空法上「特定飛行」に該当し、国土交通省への飛行許可が必要です。
事前に地理院地図や航空局ホームページで飛行予定地を確認し、必要な申請を行いましょう。
手続き③飛行方法に対する「飛行承認」申請
夜間飛行や目視外飛行、物件投下など、特定の方法での飛行には「飛行承認」の申請が求められます。
許可・承認を受けずに実施すると、50万円以下の罰金が科されることがあります。
飛行許可と合わせて同時申請が可能で、処理には2週間~1カ月程度かかります。
手続き④飛行計画の提出
飛行許可・承認を得た後は、ドローンを飛行させる都度「飛行計画」を国土交通省へ通報しなければなりません。
これは、他の航空機との空域の調整や、安全管理のために重要なステップです。
提出は「FISS(飛行情報共有システム)」という専用システムを通じて行います。
提出は原則、飛行当日の1時間前までに完了しておく必要があります。
提出忘れがないよう、フライト前に必ずスケジュールに組み込みましょう。
手続き⑤事故が発生した場合の「事故の報告」
ドローンの飛行中に事故が発生した場合、国土交通省への「事故等報告」が義務付けられています。
事故の内容によっては、24時間以内の速報と10日以内の詳細報告の両方が求められることもあります。
報告対象には、第三者への被害や物件損壊、機体の大破、操縦不能になる不具合などが含まれます。
安全対策を徹底するとともに、万が一の際にも迅速な対応ができるよう、報告手順を事前に確認しておきましょう。
ドローンショーは自力で開催できる?業者に依頼すべき?
ドローンショーは、地域イベントや観光プロモーション、周年記念などで圧倒的なインパクトを与える新しいエンターテインメントです。
しかし、その感動を最大限に引き出すには、どの業者に依頼するかが非常に重要なカギとなります。
ここでは、自主開催の難易度とリスク、専門業者に依頼するメリットや料金相場、比較ポイントなどを徹底解説します。
自主開催の難易度とリスク
ドローンショーを自力で開催する場合、技術・法令・安全管理の3つが大きなハードルになります。
まず、ショーで使用されるドローンは精密な飛行制御が求められ、複数台を同時に飛ばすには高度なプログラミングやGPS連携が必要です。
また、航空法に基づいた飛行許可・承認申請や、無線の管理、夜間飛行に関する規制もクリアしなければなりません。
加えて、電波干渉・気象変化・バッテリー管理なども当日には重要なリスク要因となります。
これらを一つひとつ理解し、的確に対処するには相応の専門知識と経験が不可欠です。
よって、小規模なイベントであっても完全な自主開催は非常に難易度が高く、事故やトラブルのリスクも伴うことを理解しておく必要があります。
専門業者に依頼するメリット・費用相場
ドローンショーの実施を専門業者に委託する最大のメリットは、安全性と確実性です。
プロの業者は、法令遵守・飛行プログラム作成・機材の準備・当日の運用・万一のトラブル対応までワンストップでサポートしてくれます。
また、過去の実績に基づいて最適な演出を提案してくれるため、演出効果や満足度も高くなりやすいのが特徴です。
費用面では、演出内容・使用機体数・ショーの尺などによって異なりますが、小規模なショー(10〜20機程度)で50万〜100万円程度、大規模(50機以上)になると200万円を超える場合もあります。
音楽・照明との連携、動画制作などを加えるとさらに高額になるため、目的と予算に応じてプランを検討することが重要です。
ただし、費用に関しては各ドローンショー会社で価格が異なり、相談することでキャンペーン価格が適用された値段で開催できる可能性もあります。
まずは各業者から見積もりを取り、納得してから依頼することをおすすめします。

依頼時の注意点と比較ポイント
ドローンショーは、地域のお祭りや観光のPR、企業の記念イベントなどにおいて、視覚的なインパクトと話題性を兼ね備えた革新的な演出手法として注目されています。
光と音が織りなすダイナミックな演出は、多くの人々の記憶に残る特別な体験を提供します。
ただし、そうした感動を確実に届けるためには、依頼先となる業者の選定が非常に重要なポイントになります。
準備に時間と予算をかけても、「イメージと異なる演出だった」「安全対策が不十分だった」「見積外の費用がかさんだ」といったトラブルが起きてしまえば、せっかくの企画が失敗に終わる可能性もあります。
そこでここでは、安心して任せられるドローンショー業者を見つけるために押さえておきたい判断基準をわかりやすく解説します。
業者選定の際には、以下の比較表を参考に実績・安全性・提案力・見積もり内容をしっかりと見極めることが成功のカギです。
チェック項目 | 確認ポイント | 理想的な状態 |
---|---|---|
過去の実績・映像 | 過去にどのようなイベントでショーを実施しているか、映像サンプルはあるか | 地域イベントや自治体事例が豊富/映像クオリティが高い |
保険・安全対策 | 賠償責任保険への加入状況、緊急時の対応フロー、安全マニュアルの有無 | 全ドローンに保険加入済/安全管理マニュアルあり/担当者明示 |
提案力・柔軟性 | 企画内容やコンセプトに合わせた提案が可能か、要望の反映度 | ヒアリングが丁寧/複数案を提案/地域の特色を演出に活かせる |
見積もりの明確さ | 費用内訳(ドローン数、交通費、演出費など)が細かく記載されているか | 追加費用が発生しない/納期やスケジュールが明記されている |
複数社の比較 | 提案内容・費用感・スケジュール感を複数社で比較しているか | 2〜3社から見積もりを取得し、総合的に判断 |
※表は横スクロールできます
ドローンショーを依頼したいと考えている方は、上記チェック項目のクリア数が多い業者を選ぶようにしましょう。
当サイトでは、350件以上のドローンショーを成功させてきた実績があり、自社でドローンショー用機体『DSJ MODEL-X』を開発・製造・販売している株式会社ドローンショー・ジャパンをおすすめしています。
ドローンショーを成功させたい方は、「こちら」よりご相談ください。
まとめ
本記事では、ドローンショーを企画してから開催本番までの流れ、必要な手続きなどを徹底解説します。
また、ドローンショーは業者を通さずに自力で開催できるのかについても詳しく紹介しています。
- ドローンショーは構成・演出・手続きまで綿密な準備が必要
- 自主開催はリスクが高く、専門業者の活用が現実的
- 信頼できる業者は、企画から本番までフルサポートしてくれる
- 比較チェック表を活用し、最適なパートナーを選定することが成功の第一歩
特に自治体や代理店にとって重要なのは、「安全性の確保」と「演出の完成度」、そして「予算とのバランス」です。
だからこそ、業者選定では、過去の実績・安全対策・提案力・見積の明瞭性などを総合的に判断することが成功のカギとなります。
今や「地域に人を呼び込むには、目を引く演出が不可欠」と言われる中、ドローンショーはその筆頭となる存在です。
「うちの町でもできるだろうか?」「予算内で可能だろうか?」そんな不安があっても問題ありません。
まずは複数社からドローンショー開催の見積もりを取り、信頼できる業者に相談することから始めてみてください。