近年、企業や自治体が主催する集客イベントは多様化しており、消費者や観客の興味を引くための工夫がますます重要になっています。
特に、話題性やSNS映えを意識したコンテンツが注目を集める傾向にあり、「ドローンショー」が新たな集客手段として注目を集めています。
本記事では、ドローンショーの集客効果について、成功事例を交えながら、それぞれのポイントや成果を紹介しています。
実際にドローンショーを取り入れたことで来場者数が大幅に増加したケースや、企業のブランディングに成功した事例も取り上げています。
最新のトレンドを押さえた企画や効果的なイベント運営のヒントをお探しの方は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
- ドローンショーの集客効果について
- 集客イベントを成功させるためのポイント
- 集客イベントの成功事例10選
- ドローンショーの集客効果が高いと言われる理由
ドローンショーが集客効果が高いって本当?
結論から言うと、ドローンショーは極めて高い集客効果を持っています。
従来の花火やイルミネーションと比較して、より自由度の高い演出が可能であり、SNSでの拡散力も非常に高い点が大きな魅力です。
観客にとっては非日常的な体験となり、口コミによる波及効果も期待できます。
また、音楽やストーリー性を組み合わせた演出によって、ブランドやメッセージを効果的に伝えられるのもポイントです。
ドローンの精密な動作によって、企業のロゴやQRコードなどを表示させられるので、より効果的な宣伝効果を生むことが可能です。
コストは一定程度かかるものの、その投資に見合うだけの集客と話題性を生み出すコンテンツとして、今後さらに導入が進むと考えられます。

集客イベントを成功させるために意識する5つのポイント
ドローンショーによる集客イベントを成功させるためにはどのような点を意識する必要があるか、5つのポイントを紹介します。
- 開催目的とKPIの明確化
- ターゲットペルソナの設定
- 会場と天候・時間帯の調整
- SNS連携と事前周知計画
- 当日の写真・映像を「資産」にする工夫
それではこの5点について、1つずつ詳しく解説していきます。
1.開催目的とKPIの明確化
ドローンショーを取り入れた集客イベントを成功させるためには、まず開催目的とKPIを明確にすることが欠かせません。
KPIとは「Key Performance Indicatorの略で、日本語では「重要業績評価指標」と訳されます。
例えば、「来場者数の増加」や「SNS投稿数の向上」、「ECサイトへの流入促進」など、具体的な指標を設定することで、イベントの成果を正確に測定できます。
目指すゴールが明確であれば、それに応じた演出やPR戦略を立てやすくなり、より効果的な集客につながります。
事前の計画段階で指標を具体化しておくことが成功の鍵です。
2.ターゲットペルソナの設定
ドローンショーを活用した集客イベントを成功させるには、「誰に向けたイベントなのか」を明確にすることが重要です。
そのために必要なのが、ターゲットペルソナの設定です。
年齢層や性別、ライフスタイル、SNSの利用状況などの行動パターンに加え、どのような価値観や興味を持っているのかを具体的に描くことで、企画の方向性が定まりやすくなります。
ターゲットが共感しやすい演出やメッセージを取り入れることで、より高い集客効果が期待できます。
3.会場と天候・時間帯の調整
ドローンショーを成功させるためには、会場選びと天候・時間帯の調整も非常に重要です。
まず、来場者のアクセス性を考慮し、公共交通機関での移動がしやすい場所を選ぶことで集客のハードルを下げられます。
また、ドローンは天候の影響を受けやすいため、雨や強風のリスクを見越した日程の設定や予備日を設けることも大切です。
さらに、ドローンの光が映えるナイトイベントの開催も視野に入れることで、視覚的インパクトを高め、SNS映えする演出が可能になります。
4.SNS連携と事前周知計画
ドローンショーを活用した集客イベントでは、SNS連携と事前の周知計画が成功のカギを握ります。
公式ハッシュタグを設定することで、イベントの魅力を最大限に伝え、投稿の統一感と拡散力をアップできます。
また、LINE配信を活用してターゲット層に直接情報を届けることで、関心を高めることが可能です。
さらに、影響力のあるインフルエンサーを活用してイベント前から話題を集めることで、当日の来場者数やSNSでの拡散にもつながります。
計画的な情報発信が集客効果を大きく左右します。
5.当日の写真・映像を「資産」にする工夫
ドローンショーを取り入れた集客イベントでは、当日の写真や映像を「資産」として活用する工夫も重要です。
後日、公式レポートやプロモーション素材として使用することで、イベントの効果を長期的に引き出せます。
そのためには、SNS投稿用素材としても使えるよう、あらかじめ撮影体制を整えておくことが大切です。
プロのカメラマンによる撮影や、映像の編集を前提としたカットの計画などを事前に検討しておくことで、イベント後の情報発信にもつなげやすくなります。
集客イベントの成功事例10選
ここでは、集客イベントの成功事例10選を紹介します。
事例①ドローンショーの効果で来場者数が2万人を超えた和歌山城初のドローンショー
事例②300組が来場し合計1億円以上の受注が入ったリフォーム祭
事例③50万人の観客を動員した新潟県の大地の芸術祭
事例④世界中から1万人が参加したメタバース沖縄エイサー祭
事例⑤富士急ハイランド開業60周年記念ドローンショーで観客数前年比140%超えを達成
事例⑥親子向け教育イベントに2万3千人が来場
事例⑦申込者数3万人越えのオンライン大学合同説明会
事例⑧9,000人の小学生が参加したSDGs謎解きイベント
事例⑨リピーターだけでなく新規顧客獲得にも効果的な野外ビールイベントの開催
事例⑩お客様満足度97%のアパレル×サステナブルワークショップイベント
それではここから、1つずつ詳しく解説します。
事例①ドローンショーの効果で来場者数が2万人を超えた和歌山城初のドローンショー
2024年11月24日(日)、和歌山県和歌山市にある和歌山城にて、『WAKAYAMA LIGHTS 2024 presented by FeStA LuCe』というイベントが開催されました。
このイベントは、和歌山城のライトアッププロジェクト「和歌山城~光の回廊~」の点灯式を記念して行われ、和歌山城で初めて、また和歌山県内最大規模となる400機のドローンを使用したショーが披露されました。
ドローンショーは19時から約15分間にわたり実施され、夜空に浮かぶドローンが光の演出を繰り広げ、和歌山城の歴史的な景観と最新技術が融合した幻想的な空間が創出されました。
このショーは、国内で数多くのドローンショーを手がける株式会社ドローンショー・ジャパンが演出を担当しています。
「WAKAYAMA LIGHTS 2024」は、伝統的な和歌山城の魅力と最先端のドローン技術を融合させた新しい形のイベントとして、2万人を超える多くの来場者が訪れました。

事例②300組が来場し合計1億円以上の受注が入ったリフォーム祭

富山県富山市にある株式会社オリバーは、2022年03月12日(土)~2022年03月13日(日)で『春の富山市民リフォーム祭』を開催しました。
株式会社オリバーは、不動産業やリフォーム業を行っている会社です。
この『リフォーム祭』は、プロの建築士にリフォームについての悩みや相談を話せるイベントとして開催されています。
入場料は無料で、有名メーカーのバスルームやトイレなどの展示や、外壁・屋根のリフォームに関するセミナーが行われました。
先着順で来場プレゼントや、子供たちが遊べるヨーヨー釣りや射的の屋台コーナー、豪華景品が当たる抽選会も実施されています。
このイベントは300組以上が来場し、1億円以上の受注が見込まれたとのことです。
事例③50万人の観客を動員した新潟県の大地の芸術祭
新潟県越後妻有地域の地方自治体では、2024年7月13日(土)~2024年11月10日(日)に『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2024』を開催しました。
このイベントは、広大な越後妻有の土地を活用した3年に一度のアートの祭典です。
会期中は、パフォーマンスやワークショップ、食をテーマにした企画展など、多彩なプログラムが展開され、家族連れやアート愛好者など多くの来場者が訪れました。
また、地域住民とアーティストが協働して作品を制作することで、地域の魅力を再発見し、持続可能な地域づくりへの貢献も図られました。
50日の期間中、約50万人の観光客を動員し、アートを通じて地域の自然や文化を再評価した地域活性化のモデルケースとして注目されています。
事例④世界中から1万人が参加したメタバース沖縄エイサー祭
2021年9月4日(土)、株式会社あしびかんぱにーは、沖縄最大級のエイサーイベント「一万人のエイサー踊り隊2021オンラインINバーチャルOKINAWA」を開催しました。
このイベントは、仮想空間「バーチャルOKINAWA」内で行われ、約1万人の参加者が世界中から集まりました。
約2,500名のメンバーで構成された世界中で活動する創作エイサー団体「琉球國祭り太鼓」をはじめ、各団体によるエイサー演舞、琉球舞踊、沖縄空手、獅子舞演舞など、沖縄伝統芸能のパフォーマンスが披露されました。
また、バーチャル上で表現された国際通りには、沖縄土産などをその場で購入できる屋台が出現し、沖縄の夏祭りを体感できるような仕掛けが至る所に鏤められました。
購入には仮想通貨だけではなくクレジットカードも使用可能で、普段メタバースを利用しない客層も集客する成功事例となりました。
事例⑤富士急ハイランド開業60周年記念ドローンショーで観客数前年比140%超えを達成
2024年8月10日(土)~15日(木)、山梨県富士吉田市の富士急ハイランドにて、開業60周年を記念した「ドローン&花火スペシャルショー」が開催されました。
このイベントは、山梨県内初となる500機のドローンと花火を組み合わせた大規模なショーであり、富士急ハイランドの歴史と最新技術が融合した特別な演出が行われました。
ショーでは、LEDライトを搭載した500機のドローンが、富士急ハイランド60周年記念ロゴや人気アトラクション「FUJIYAMA」、「きかんしゃトーマス」に登場するキャラクターたちなど、富士急ハイランドを象徴するモチーフを夜空に描き出しました。
これらの演出は、開業60周年を記念して制作された楽曲「恋はQ上昇~FUJI-Q 60th Anniversary~」とともに展開され、花火との共演により、来場者にとって忘れられない夏の思い出となりました。
このドローンショーは、株式会社ドローンショー・ジャパンが企画・演出を担当し、期間中の観客数は前年同期間比で140%を超える大盛況となりました。
この成功を受けて、富士急ハイランドでは2024年9月にも追加公演が決定し、さらなる盛り上がりを見せました。

事例⑥親子向け教育イベントに2万3千人が来場

日本テレビホールディングス株式会社は、2024年8月3日(土)~2024年8月4日(日)の2日間、親子向けの学びと体験イベント「汐留サマースクール2024」を開催しました。
このイベントは、小学生とその保護者を対象に、子どもたちが自分の「好き」を見つけ、伸ばすことを目的としています。
宮崎駿デザインの日テレ大時計見学ツアーや、水卜麻美アナウンサーと一緒に参加する「ZIP!」のスタジオ体験、サッカー・ラグビー教室やダンス教室の体験など、非常に幅広い内容のプログラムが提供されました。
本イベントは2日間で2万3千人が訪れ、参加者の約92%が満足と回答、97%が次回も参加したいと答えるなど、好評を博しました。
事例⑦申込者数3万人越えのオンライン大学合同説明会

2024年7月20日(土)~2024年7月21日(日)に、学校法人河合塾グループは大学合同オンライン説明会「ユニフェスOnline2024」を実施しました。
このイベントは全国の高校1・2年生とその保護者を対象に、大学選びの第一歩として、オンラインで効率的に情報収集ができる場を提供するものです。
旧帝大をはじめ、早慶、MARCH、関関同立など全113大学の国公私立大学が参加し、各大学の魅力や入試情報を発信しました。
本イベントの魅力は、オープンキャンパスに行く大学を効率的に選べるという点で、参加申込者数は3万件を超えました。
SNS等を上手く利用し、対象者に参加メリットを伝えられたことが集客成功のポイントと言えます。
事例⑧9,000人の小学生が参加したSDGs謎解きイベント

2023年7月21日(金)~2023年9月16日(土)、神奈川県川崎市にある東芝未来科学館にて、「SDGs大作戦~世界を守るナゾときミッション~」が開催されました。
このイベントは、小学校低学年から高学年を対象にしており、東芝未来科学館の中に隠されたミッションを探しながら謎解きに挑戦し、楽しみながらSDGsについて学べるイベントです。
その他にも、本物ものの鉱石を使って作る万華鏡工作、水から電気を作る水素燃料電池工作、磁石を使った不思議なサイコロ作りなど、様々なワークショップが実施されました。
本イベントは約9,000人が参加し、多くの来場者から高い評価を得ました。
事例⑨リピーターだけでなく新規顧客獲得にも効果的な野外ビールイベントの開催

2024年5月25日(土)~5月26日(日)、株式会社ヤッホーブルーイングは野外ビールイベント「よなよなエールの超宴」を開催しました。
このイベントは北軽井沢のキャンプ場で行われ、約1,000人の来場者がオリジナルビールやアクティビティ、ステージでの音楽を楽しみました。
2015年から開催されている「よなよなエールの超宴」は、2018年には5,000人規模のイベントに発展しましたが、コロナ禍の影響で実施が困難になりました。
2024年は5年ぶりの復活で、一般抽選の倍率は2.4倍、先着チケットは2分で完売となっており、その人気が伺えます。
株式会社ヤッホーブルーイングは、過去のイベント内容を詳しく発信し、既存顧客だけではなく新規顧客にも魅力を分かりやすく伝えたことで、集客を成功させています。
事例⑩お客様満足度97%のアパレル×サステナブルワークショップイベント

2023年7月29日(土)~2023年7月30日(日)、六本木ヒルズ内にあるアパレルブランド「HUGO BOSS」にて、子供向けワークショップイベントが開催されました。
「HUGO BOSS」はドイツ発祥のファッションブランドで、近年ではサステナビリティを意識した商品も展開しています。
このイベントでは、本来廃棄される予定はずの「HUGO BOSS」の生地見本を使用し、コラージュして作品を作る「サステナブル」をテーマにしたワークショップで、多くの子供たちが楽しみながら参加しました。
本イベントはお客様満足度97%という高評価を得ており、ブランドへのファミリー層の関心を高めるものとなりました。
ドローンショーの集客効果が高いと言われる3つの理由
ここでは、ドローンショーの集客効果が高いと言われる3つの理由について説明します。
- SNS映え×メディア取材が期待できる
- デジタルとリアルの融合が話題を呼ぶ
- 短時間でも印象に残る「体験型イベント」
それではこの3つの理由について、1つずつ説明していきます。
SNS映え×メディア取材が期待できる
ドローンショーが集客効果を発揮する理由のひとつに、SNS映え×メディア取材が期待できる点が挙げられます。
光と動きで演出されるショーは視覚的インパクトが非常に高く、動画や写真映えに優れているため、参加者がSNSに投稿し、拡散されやすいのが特徴です。
また、話題性や演出の独自性から、新聞・テレビなどのメディアが取り上げる可能性も高く、広告費をかけずに広範囲にアピールできるPR効果が期待できます。
デジタルとリアルの融合が話題を呼ぶ
ドローンショーは、デジタルとリアルの融合が話題を呼ぶコンテンツとして、非常に高い集客効果を誇ります。
プロジェクションマッピングやARなどの演出と組み合わせることで、より臨場感のある空間演出が可能となり、来場者に強い印象を与えます。
特に若年層やファミリー層にとっては、こうした近未来的で非日常な体験が新鮮で魅力的に映り、記憶に残りやすいのが特長です。
話題性が高いため、口コミやSNSでも自然に広がりやすくなります。
短時間でも印象に残る「体験型イベント」
ドローンショーは、短時間でも印象に残る「体験型イベント」として注目を集めています。
一般的に10~15分程度の演出でも、光と動きによる迫力ある演出で観客を魅了できるため、時間に制約があるイベントにも最適です。
また、近年では地方の夏祭りや商業施設のナイトイベントといった場面でも導入が進んでおり、限られた時間で最大限の感動を提供できる手段として人気が高まっています。
短時間でも記憶に残る体験が、集客力向上に大きく貢献します。
まとめ
本記事では、ドローンショーの集客効果について、成功事例を交えて、それぞれのポイントや成果を紹介しました。
近年の集客イベントでは、来場者に「記憶に残る体験」を提供することがますます重要になってきています。
その中でもドローンショーは、SNS映え、話題性、短時間での強い印象といった特長から、高い集客効果を発揮する手法として注目を集めています。
本記事で紹介した成功事例を参考に、ターゲットや開催目的に応じた企画・演出を行うことで、イベントの価値を最大化することが可能です。