2021年に行われた東京オリンピックは、コロナ禍の影響により無観客開催となりましたが、世界中の人々がメディアを通して大いに楽しみ、印象深い大会となりました。
オリンピックの開会式では様々なパフォーマンスが披露されましたが、中でも特に印象的だったのがドローンショーです。
1,200機以上にも及ぶドローンが同時に飛行し、それぞれが少しも乱れることなく整然と夜空に舞う様子は、まさに圧巻でした。
日本国内で行われたドローンショーの中では最高峰のレベルと言って良いでしょう。
また、2018年の平昌オリンピック開会式でも、ドローンショーの華麗なパフォーマンスが大きく注目されていました。
この記事では、オリンピックで過去に行われたドローンショーの概要について、実際の動画や画像も紹介しながら解説します。
東京オリンピックのリハーサルでのみ行われたピクトグラムのドローンショーも紹介していますので、どうぞご覧ください。
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東京オリンピック開会式でのドローンショー
東京オリンピック開会式で実施されたドローンショーは、日本国内でこれまで行われたドローンショーの中でも最高レベルと評価され、大いに注目を浴びました。
ドローンショー自体の時間は短くても、多くの人に鮮烈な印象を与えたことは間違いありません。
それまでドローンショーにあまり馴染みがなかった人にとっても、ドローンショーを身近なものとして知るきっかけになったと言えるでしょう。
東京オリンピックのドローンショーを紹介
実際に東京オリンピック開会式の中で行われたドローンショーの流れを紹介します。
最初に現れたのは、東京2020の公式エンブレムです。
組市松紋(くみいちまつもん)と呼ばれる市松模様の格子柄が、多数のドローンによって精密に表現されました。
この時点で、図柄を構成しているドローンの機体数がかなり多いということがわかります。
平面的だったエンブレムに立体感が生まれ、ゆっくりと球体に近づいていきます。
徐々に球体に近づき、360度どこから見ても同じ形に変わっていきます。
やがて完全な球体になり、図柄が市松模様から徐々に変化します。
多数のドローンによって地球が表現され、地球の自転のようにゆっくり回転します。
それぞれのドローンが全く乱れることなく動く正確さに、多くの人が目を見張り、驚きました。
一見してまるでCGではないかと勘違いされるレベルの精密な動きと、クオリティの高さで誰もが魅了されるドローンショーとなりました。
東京オリンピックのドローンショーで使用されたドローンの数は?
2018年開催の平昌冬季オリンピックでは、Intel社がドローンショーを担当し、機体数は1,218機で当時のギネス世界記録に登録されました。
それから約3年後、東京オリンピック開会式のドローンショーも同じくIntel社がパフォーマンスを担当し、1,824機のドローンが使用されました。
この機体数は、Intel社が2018年に創業50周年を迎えた際の2,018機、同年中に行った2,066機、2,200機に次ぐ大規模な飛行です。
現在の世界記録は中国共産党イベントの5,200機まで伸びていますが、日本国内で見るとまだ数百機が主流となっています。
東京オリンピックでの1,824機という機体数は、これまでに国内で行われたドローンショーの中では群を抜いた大規模と言って良いでしょう。
世界レベルでは、2016年頃にはどのメーカーも数百機単位だったものが、目まぐるしい進化を遂げて、現在では1,000機以上がスタンダードになってきています。
今後は国内でも5Gの実装が進み、ドローンへの応用が検討されることで、さらに機体数が増えていくことが予想されます。
リハーサルではピクトグラムを表現する演出も!
東京オリンピックで、競技種目が表現されたピクトグラムパフォーマンスが話題となったのは、まだ記憶に新しいところでしょう。
ピクトグラムとは、言語ではなく「見た目でわかる図記号」のことで、通常は公共施設などの案内用として使われています。
ドローンショーのリハーサルではピクトグラムがドローンで表現され、その様子はYouTubeのTokyo 2020公式アカウントで公開されています。
リハーサル当日は、全50種目にも及ぶ競技のパントマイムが表現され、競技場近くで目撃した人たちによってSNSで瞬く間に拡散されました。
SNSで画像や動画を見た人たちの間では、ドローンショーのクオリティの高さが大きな話題となり、本番を楽しみに待つ声が多く聞かれました。
しかし、残念ながら本番ではピクトグラムのドローンショーは行われず、リハーサルのみで披露された「幻のパフォーマンス」となったのです。
ピクトグラムのドローンショーが、なぜ本番では実施されなかったのか、真相は明らかにされていません。
東京オリンピックのドローンショーには米Intel社の「Shooting Star」システムを採用
東京オリンピックのドローンショーでは、Intel社の「Shooting Star」システムが採用されました。
IntelといえばパソコンのCPUを連想する方も多いと思いますが、ドローンビジネスにおいても世界的に大きな成功をおさめています。
Shooting Starとは、Intel社が開発したドローンを使って自動プログラミングによる飛行を行うドローン技術で、平昌オリンピックやアメリカの最大スポーツイベントであるスーパーボウルなどでも採用された実績があります。
Shooting Starは、PremiumとClassicという2種類に分類されており、東京オリンピックではグレードの高いPremiumが使われました。
Intel社のPremium Droneとは?
東京オリンピックのドローンショーで採用されたShooting StarシステムのPremium Droneについて、Classicとの主な比較は下記の表の通りです。
Shooting Starの種別 | Premium | Classic |
飛行可能時間 | 11分 | 8分 |
LEDライトの数 | 4 | 1 |
機体の重量 | 340g | 310g |
最大風圧抵抗 | 11m/s | 7m/s |
LEDライトの数は、Classicが1つに対してPremiumは4つ装備されているため、より精密で美しい描写が可能となり表現の幅が広がります。
また「最大風圧抵抗」の数字が大きいほど耐風性能が高く、当日の天候に左右されず飛行できる可能性が高いことを示し、当日中止のリスクを抑えることが可能です。
その他の性能についても、重量以外はPremiumの方が優っています。
世界で認められた非常に優秀なPremium Droneですが、発色する色を増やしたり耐風性能を高めていくなど、さらに改良が重ねられていくことが予想されています。
今後もIntel社のドローンの進化が期待され、目が離せない状況は続いていきそうです。
その他のオリンピックでのドローンショーの事例は?
オリンピックで初めてドローンショーが行われたのは、2018年に平昌で開催された冬季大会の開会式です。
平昌オリンピックで使われたのは、東京オリンピックと同じくIntel社の「Shooting Star」システムでした。
ドローンショーでは、オリンピックの五輪マークやスノーボーダーなどの形をドローンによって作り出す様子が表現され、大会が始まる雰囲気を大いに盛り上げます。
1,218機のドローンが夜空を彩り、無人航空機による最多同時飛行で当時のギネス世界記録が樹立される瞬間を、世界中のメディアを通じて視聴者が目撃しました。
冬季大会ということで、Intel社のドローンチームは世界中の過酷な環境下でドローンのテストを何度も行い、予想される寒さや強風への対策を行ったことが公式ホームページで発表されています。
まとめ
オリンピックにおいて初めてドローンショーが実施されたのは、2018年の平昌オリンピック開会式でした。
それから約3年後、東京オリンピック開会式でドローンショーが披露されました。
いずれも世界的なドローンメーカーであるIntel社が「Shooting Star」システムのPremium Droneを使って実施したものです。
ドローンショーの技術は、国内外でわずか数年の間に目覚ましい進歩を遂げており、そのクオリティはどんどんレベルアップしています。
これからも、オリンピックをはじめとした様々なスポーツイベントで、ドローンショーが開催されていくでしょう。
次世代エンターテイメントとして進化し続けるドローンショーから、今後も目が離せません。
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